「変態SMプレイ」は高過ぎる健康効果とクリエイティビティ向上などが最新科学で証明!


 
 最近では一言に変態セックスといっても、さまざまなプレイスタイルが思い浮かぶ。人によってはソフトSMなどは、ごくごくノーマルなプレイの延長線上にあり、変態プレイとは思わないケースも多いかもしれないが、やはりSM系のプレイは、そのバリエーションの広さとプレイそのものの奥深さから変態プレイのキングであるといえるだろう。
 

■SMプレイが心身に及ぼす効果を科学する

 
 イギリスの「Daily Mail」紙の最新レポートによれば、そのSMプレイが脳に対して通常のセックスで得られる刺激とは異なる刺激を与え、脳を活性化させ、意識の変性と創造力を生むという調査結果が得られたということである。
 
 この研究においては、調査対象がBDSM(Bondage Discipline SM)愛好者に限定されてはいるが、かなり科学的な心理学の調査によって進められている。BDSMの定義は、地域や性文化圏において多少の差異があるが、拘束と規律、支配と服従、サディズムとマゾヒズムという嗜虐的な役割(ロール)と被嗜虐的なロールに分かれての性行為であることには変わりはない。
 
 このBDSMにおける対極化される2つのロールを演じるために生成される変性意識状態は、単に通常時からの意識の変性にとどまらず、心理的ストレスの解放と性的興奮を高める効果が確認されているとのことである。研究調査を行ったノーザン・イリノイ大学の研究チームによれば、BDSMの愛好者でプレイの度にSとMの役割が入れ替わるスイッチャーと呼ばれる23歳から60歳の女性10人男性4人の7組のカップルを被検者とし、以下のような心理テストを実施したとのことである。
 

1. プレイの役割を決定し、行為に至り終了するまでの間に、5回にわたる唾液のサンプリングを行う。

 

2. プレイの役割の決定前、決定後、プレイ後の3ステージにおいてストロープ・テストを行う(ストロープ・テストとは、色のついた文字で別な色の単語が表記されている場合の認識速度のテスト。

 

3. プレイ中の一定の区切りにおいて、フローの度合いを測る(フローとは、チクセントミハイ博士により提唱された、集中力、没頭度、幸福度などの状態を示し、スポーツ選手などが絶好調の際に口にするゾーン状態の分析)。

 

■SMプレイでストレスが解消され、想像力が増加する

 
 このテスト結果、唾液のサンプリングからは、こちらは一時的な前頭葉機能低下が確認され、ランナーズ・ハイや、白昼夢、瞑想状態にある状態と酷似していることが判明した。
 
 また、他の2つの心理テストからは、ロールとしてSであっても、Mであっても変性意識状態が確認され、ストレスの解放と想像力の増加が見受けられたとのことである。特にMのロールにおいては、その傾向が顕著に表れるという結果でもあったとのことである。
 
 充実したSMプレイには、パートナー同士の信頼感と創造性が不可欠であるといわれているが、プレイがその創造力を高めているという結果がでたということは興味深い。SMに限らず、その他のプレイによる脳の変化についても調査を行い、結果が知りたいものである。たとえば、個々が持つそれぞれのフェティシズムが、はたして脳にどんな作用をもたらすのか、興味は尽きない。
 


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